昨年から話題になっている台湾カステラ。あなたは、もう食べましたか?
フワシュワ食感と触れずともわかるフワフワ感が話題ですよね。
ですが知っていましたか?台湾カステラの真実。
台湾では、「台湾カステラ」とは呼ばれていないのです。では、その名前はどこから来たのでしょう。そして、韓国で起きた衝撃の事件。
なぜ台湾でカステラが作られ、台湾カステラと呼ばれるようになったのか、そして韓国の事件の真実とは?今日は、今話題の台湾カステラの真実をお伝えします!

遅ればせながら、やっと私も食べました!あの食感とほのかな甘み、美味しかったです。
台湾カステラの真実とは?

台湾カステラは、2016年ごろに韓国で日本よりも一足先に話題となりました。「大王(テワン)カステラ」というチェーン店が韓国全土に展開していました。
材料は、小麦粉と卵のみと、とてもシンプルです。そして、化学添加物を使っていないことが、この「大王カステラ」の売りでした。
ですが、韓国国内で放送されたテレビ番組にて、衝撃の事実が暴露されてしまいます。
それは、材料に乳化剤や膨張剤、古いクリームや安価な粉末ミルクを使っている、というものでした。
お店の売りであった化学添加物不使用や、材料が異なっていますよね。これでは、偽装ということになってしまいます。
また真偽は定かではないですが、視聴者の中には、こちらの台湾カステラを食べ体調不良者になった方もいるそうです。
もし、古いクリームを使っていたら、食品の衛生管理も問題となってしまいますね。
このような報道によって、「このお店だけでなく、他の台湾カステラのお店も嘘をついているんじゃないか⁉」というマイナスのイメージが台湾カステラについてしましました。
それにより、韓国でのブームは終息を迎えることとなりました。
台湾カステラのルーツはどこ?
さて、もう一つの台湾カステラの真実についてお話ししていきます。
現地台湾では、この台湾カステラを「現烤蛋糕(シエンシャオダンガオ)」と呼び、焼きたてのケーキを意味します。
戦時中の日本の統治時代に、台湾へカステラを日本人が持ち込んだとされています。そこから台湾に伝わり、独自の発展を遂げているそうです。
では、台湾カステラという名称はどこでつけられたのでしょうか。
それは、日本よりも先にブームとなっていたお隣の国、韓国で名付けられました。そして、その名称が商品と共に日本にやってきたのですね。
台湾カステラの真実とは、韓国で名称が生まれたことと、その韓国で起きた事件、台湾カステラのルーツは日本だった!ということなのです。
写真を見てもわかるように、日本のカステラとは、見た目も違いますし、感じることができないフワシュワ食感も気になります。そして、作り方や材料はどう違うのでしょうか。
台湾カステラは日本がルーツであったことがわかりました。そうなると、どんな材料を使っているの、製法は違うの?と、ワクワクしてしまいますね。
日本に伝わるカステラとの違いも含めてお話ししていきましょう。
日本のカステラとはどう違う?
それでは、日本に伝わるカステラと、台湾カステラはどう違うのでしょうか?

長崎で4年間働いている間にいろいろなカステラを食べ歩いた私がご案内します!
名前は似ている台湾カステラですが、実は材料と生地の作り方、また焼き方まで、すべての過程が日本のカステラと異なっています。
長崎から日本全国へ広まったとされるカステラは、鎖国時代にポルトガルから伝わった南蛮菓子が日本で独自に発展したもので、「家主貞良」または、「加須底羅」と記録に残されています。
キリスト教伝来時に、カステラとともに日本へ砂糖が伝わりました。
当時の日本では砂糖は、超がつくほどの高級品でしたので、砂糖をふんだんに使ったお菓子というのは、誰が見ても贅沢品であることは一目瞭然でした。
そのため、長崎では、砂糖をふんだんに使ったお菓子やお料理が発展しています。
美味しい、美味しくないは別問題で、「高級品の砂糖を使って、あなたをおもてなししますよ」という主人の気持ちを表している、とも言われています。
それでは、実際のレシピと特徴を紹介しましょう。
・鶏卵、小麦粉、水飴が使われ、鶏卵を泡立て、小麦粉、水飴を加え、オーブンで焼く
・しっとり感を大切にし、ザラメ糖のシャリシャリ感を感じることができる
・焼いた後、甘みを戻すため、温度・湿度管理の徹底された部屋で熟成させ店頭へ並ぶ
いかがでしょうか?長崎カステラの特徴と製法です。長崎カステラは焼き菓子の部類です。
長崎には江戸時代創業の老舗があり、各店舗で味や、ザラメ糖や卵の量、使い方も違います。今ではカステラもチョコレートをかけたものなど、おしゃれでかわいいものも増えてきました。
長崎カステラは、しっとり感を大事にしています。水飴を使うことでしっとり感を出しているそうです。
カステラの底の部分にザラメ糖が集まるよう、焼く前に、あえて時間をおいている、とも言われています。
ザラメ糖のシャリシャリ食感が、しっとりの長崎カステラにポイントを加えているのですね。
また、長崎カステラは焼きたてを食べることはありません。お話ししているように管理された部屋で、熟成したものを私たちは購入し、食べています。
私個人としては、カステラの端っこが好きです。長崎ではどこのスーパーでも売っています。トースターで少し焼くと、ラスクのようになり美味しいですよ。
3月の桃の節句の時期になると、桃カステラも店頭に並びます。カステラ生地の上に、桃の形を描いた砂糖菓子が載っているカステラです。これを見ると、春になるなぁ、と思っていました。


台湾カステラのレシピ

日本のカステラの製法と特徴をご紹介しました。次は、台湾カステラのレシピと特徴をお伝えします。
写真は、購入から数時間経っていますので、少ししぼんでいますが、それでもフワシュワ食感は全く衰えませんでした。
ほのかな甘みと、軽い食感で、娘と半分こにし3分の2を食べてしまいました。残りの3分の1は冷やして翌日食べました。
冷やすと固くなってしまいそうですが、そういうことは全くなく、口溶けのよさは変わらずこちらも一気に食べてしまいました。
さて、この食感、どうやって出しているのでしょう。レシピを確認していきます。
・鶏卵、砂糖、小麦粉、牛乳、食用油を使用
・メレンゲを立て、オーブンで蒸し焼きにする
・焼きたてから、冷めた後も食べられる
長崎カステラとの違いは、レシピに水飴を使っていないこと、メレンゲを立てること、蒸し焼きにすることです。オーブンの天板に湯煎を張り、蒸し焼きにしているのです。
メレンゲと、食用油、と聞くと、シフォンケーキを思い浮かべます。ですが、シフォンケーキは焼き菓子ですので、しっとりはしていますが、どちらかというと固めです。
蒸し焼きにする台湾カステラとは、レシピが似ていても違います。
そして、ふわふわ感は同じでも、口入れた時のシュワっとした口溶けは感じられませんよね。このシュワ感は台湾カステラだけではないかと思います。
こんなにもしっかりとした生地なのに、口に入れると溶けるように消えていきます。この食感が、台湾カステラ流行の理由なのでしょう。
ベーキングパウダーや重曹を使わず、シンプルにメレンゲだけで膨らませていますので安心して食べることができますね。
注意点としては、砂糖や食用油を使用していますので、100gあたりのカロリーがおよそ260カロリーと言われていることです。
軽い食感でパクパク食べてしまうので、カロリー摂取量を大幅に超えてしまう可能性があります。
食べる時は、ブラックのコーヒーやお茶などの飲み物で摂取量を調整しつつ、事前に決めた量だけを食べるようにすると良いですよ。

台湾カステラを炊飯器で作ってみよう!

この美味しい台湾カステラのフワシュワ食感を家でも楽しみたいと思いませんか?しかし、台湾カステラは蒸し焼きで作るとお話ししました。

え、待って、私の家のオーブンは蒸し焼きできるほど天板が深くない!そんな天板持ってないよ!

炊飯器はあるけど、オーブンはないよ!
というあなたの為に、調べました。
結論を言います。台湾カステラは、炊飯器でも作れます。
では、早速レシピから紹介しましょう。
卵 4個(メレンゲをたてるため卵白、卵黄にわける)
ホットケーキミックス 90g
サラダ油 50㏄
牛乳 60㏄
砂糖 70g
上記が材料です。
では、作り方です。
1.サラダ油、ホットケーキミックスを滑らかになるまで混ぜ合わせる。その後、牛乳、卵黄を加える。
2.卵白を泡立てメレンゲをつくる。ツノがたつまで混ぜたら、砂糖を加えてさらに混ぜる。
3.①の生地に、②のメレンゲを加え、泡を潰さないように軽く混ぜます。
4.炊飯器に分量以外のサラダ油を塗って、生地を流し入れます。炊飯モードで1時間。
5.炊き上がったら、炊飯釜をひっくり返して取り出します。



今回はホットケーキミックスを使うレシピを紹介しています。
ポイントは、卵白はメレンゲを立てるギリギリまで冷蔵庫で保管するなど冷やしておくことです。冷やしておくことでツノが立ちやすくなりますよ。
また、炊飯器は機種によってモードを選ぶ必要があります。私は、その他メニューから煮込みモードを選択し、1時間の時間設定としました。
炊き上がって、早速炊飯器を開けると、目の前に大きく膨らんだ台湾カステラが現れました。ここまで膨らむとは思わず、ちょっと驚いてしまいましたが。
5合炊きの炊飯器を使い、生地投入時は2.5合ラインでした。
ホットケーキミックスを使っている場合は、ミックスにベーキングパウダーが含まれていますので倍程度に膨らむと考えてよいかと思います。
そして、台湾カステラに大切なフワシュワ食感ですが、しっかりと感じることができました!
断面の写真を載せていますが、私が買った台湾カステラと同じくらいの密度を持つ生地に仕上がったと思っています。
店頭で購入する場合、イートインスペースがなければ、焼きたてを食べることはどうしても難しいですよね。そして、持ち帰る時間を考慮しなければなりません。
そうなると、冷めた状態のものを食べることが多くなってしまいます。
冷めたものでも十分美味しいのですが、焼きたてのものを食べてみたい!と思いませんか?
このように炊飯器で作れるということがわかると、お家で、焼きたても、冷ましたものもどちらも食べることができますね。
保存方法は、切ったものを1つずつラップなどで包み冷蔵庫で2~3日、冷凍庫で2週間程度です。解凍は、冷蔵庫でゆっくり解凍し冷えたものを食べるのも楽しいですね。

しぼむ前に食べることができましたので、お皿の上のプルプル感を楽しみ、美味しくいただきました。
今回は炊飯器を使って作りました。でもせっかくなら、本場に近いものを作って食べたい、という思いもあります。
次は、薄力粉を使い、オーブンの天板に湯煎を張って蒸し焼きを行いたいと思います!
まとめ

- 台湾カステラの真実は、大きく2つ
- 台湾カステラのルーツは日本で、台湾独自の進化を遂げた
- 台湾カステラの名前は韓国でつけられたが、事件を発端に韓国ではブームが終息している
- 日本のカステラとは製法が異なる
- 日本では熟成されたものを食べるが、台湾カステラは焼きたてから食べることができる
- 台湾カステラはメレンゲをたて、蒸し焼きにすることでフワシュワ食感がうまれる
- 台湾カステラのふんわりはメレンゲでできている
- 台湾カステラは、家庭の炊飯器で作ることができる
台湾カステラの真実を知っていただけましたか?
台湾カステラは、数年前から日本に入ってきており、2021年にブームに火が付きました。
日本のカステラが、台湾で独自進化を遂げ日本へやってきたわけですが、このフワシュワ食感は過去に類を見ないものであったのかもしれません。
ふわふわ感は、パンケーキや、シフォンケーキが代表されますね。しかし、焼きたても、冷めてもどちらも食べられる、というものは少ないかと思います。
特に、あの生地の存在感ながら、しっとり感とふわふわ感、後味に残らない甘さと口溶けの良さは、人気の秘密であると思います。
ついついパクパクと食べてしまうので、食べすぎには十分注意が必要ですが…。
台湾カステラの真実として、炊飯器を使って家でも作れるレシピを紹介しました。材料も手軽なものばかりでしたので、お取り寄せや、近くにお店がなくても食べられます。
ご家庭では、砂糖の量を調整し、甘さ控えめにしたりもできますよね。ご家庭に合った味を見つけてみてはいかがでしょうか?
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